2011年8月18日木曜日

新世代





訓練中の酒井さん(前席)。ポズナニ上空にて。
ポーランドナショナルチームメンバー、トメック氏(後席)撮影。


酒井さんが富士川飛行場を訪れたのは3年ほど前でしょうか? ともかく我々はそこで出会いました。飛行の力学に自覚的であるという性格が共鳴したのでしょう、私たちはすぐに意気投合し、板倉でFOXの後席に乗ってもらうことになりました。後席でいきなり無制限アクロを食らい(私が馬鹿でした)目から出血してしまった酒井さんでしたが、残念ながらもうすでに曲技飛行に取り憑かれてしまいました。曲技機の運動性とその奥深さ、そして何より競技飛行特有の挑戦と向上に、魅力を感じていただけたようです。早速皆で訓練の検討を始めました。




競技者になるためには、最終的にはヨーロッパで訓練をつまなければいけません。しかし、世界選手権レベルの曲技となると、商業的なスクールで習うことはほぼ不可能です。その代わり、競技者たちが仲間内で行っているトレーニングキャンプに参加し、全くの好意に依存して弟子入りを受け入れてもらわなければいけません(2011年現在では若干状況が変わっており、相互に具体的利益のある訓練委託が可能となっています)。したがって、訓練したいと思ったとしても、どうしてもその実現までには時間がかかってしまうのが現状です。

去年フィンランド大会の際、私はマクラ氏に、酒井さんの訓練を受け入れてもらうよう頼み込み、快諾を得ました。しかし、さすがに完全未経験の状態では教える側も困ってしまいますし、効率も悪い。そのためSさんは、毎月1度は板倉に通い、S. Reiko教官指導の元20フライトほどの訓練飛行を行いました。

一年が経過した今、ついに酒井さんはポーランドへ渡航し、訓練が始まりました。
上手く訓練が進めば、来年の日本チームは2名。各国の友人達から歓迎を受けることでしょう。
これでもう、日本は孤独な後進国ではありません。
向上こそが我々を生かします。




2 件のコメント:

  1. おかげさまで無事にトレーニングを受けることが出来ました、
    すっかりグライダー曲技の世界に魅入られています。
    2011年は忘れられない年になりました!

    2012年の夏はさらに多くの友人と出会いと、さならる飛行技術向上が待っていますね
    次の夏が待ち遠しいです。

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  2. コメントありがとうございます。

    板倉での初単独曲技飛行、おめでとうございます。
    このまま日本で定期的に飛んで技量を維持し、来年のポーランド?で一気に技量を上げて・・・いよいよ世界選手権!楽しみですね!

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